大学進学費用の準備方法

高額になる大学進学費用を貯めたり、中学から私立への進学を考えている場合には、出来るだけ早いうちから計画的に「お金がたまる仕組み」を作ってしまうことが重要です。

日本学生支援機構の平成28年度学生生活調査報告では、昼間部の大学生の48.9%、短期大学生の52.2%が奨学金を利用しています。

教育資金の準備方法

「児童手当」を貯蓄する

すべての児童手当を貯蓄すると一人当たり総額「約200万円」になります。
ただし、子供が生まれた月や、第3子の場合、所得制限対象外の場合は金額は異なってきます。

児童手当とは?

「中学3年生までの子供を養育しているときに支給される手当」です。年3回、「6月・10月・2月」4か月分の児童手当がまとめて登録口座に振り込まれます。

①0歳~3歳未満 15000円/月
②3歳以上小学校卒業まで 10000円/月(第3子以降15000円/月)
③中学生 10000円/月

所得制限の対象って?

所得制限限度額以上の収入がある場合「特例給付」となり子供の年齢や数に関係なく児童手当が減額され、子供一人につき5000円の給付となります。
児童手当1月~5月分は前々年の所得金額、6~12月分は前年の所得金額により判定されます。請求者(受給者)のみの所得で判定されるので、配偶者の所得は合算されません。

 例)目安として妻が専業主婦・子供が2人の世帯の場合、夫の年収が960万円(所得額736万円)以上だと「特例給付」となり、子供一人につき月5000円の支給になります。

 補足)iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用することで、所得制限と比較する額を下げ、所得制限内に納めることが出来るかもしれません。iDeCoには積立の上限金額がありますが、会社員の場合、年間所得を14万円~27万円下げることで「児童手当」を受けられるようであれば加入を検討してみてはいかがですか?

どうやって確認するの?

児童手当を継続して受給するために、毎年6月に「現況届」を提出しますが、その後特例給付に該当した場合は「特例給付認定通知書」、児童手当に該当する場合は「児童手当認定通知書」が郵送されてきます。
「特例給付認定通知書」が郵送されてきた場合は、子供一人につき5000円の支給になります。


「月々の給料」から貯蓄する

「祖父母からの援助」を受ける

今のところ2021年3月終了予定ですが、 孫への「教育資金贈与による税の非課税制度」を利用して、祖父母からの教育資金の贈与が1500万円まで非課税になります。用途は教育に関することに限定されますが、110万円を大幅に超える非課税枠があるため、この制度を使えば一括で多くの贈与を受けることができます。

また、毎年のお年玉や、お祝い金の一部をこつこつと貯蓄するだけでも、塵も積もれば数十万のまとまった貯蓄になります。

「奨学金」「教育ローン」を利用する

奨学金を利用する前に知っておきたいこと

大学進学にかかる費用

上記についてもまとめているので参考にしてみてくださいね。

学資保険を利用して貯める

「学資保険」は、生命保険会社が販売している子供の学資を貯めるための保険です。支払った保険料の合計額よりも受け取る満期金が高くなる「貯蓄型」と、入院や死亡保障がついていて支払った保険料の合計額よりも受け取る満期金が少なくなる「保障型」があります。

学資保険についている「払い込み免除特約」は、契約者(親など)の死亡や高度障害状態になった場合に月々の支払いが免除になり、さらに満期時の保険金額が保証されるというものです。

学資保険の契約満了は「18歳」が一般的で、加入できる期間は子供の年齢が0歳から6歳ごろまでとなっています。

加入時期が遅れると、同じ額を用意するのにも月々の支払額が多くなる、また契約者の年齢も保険料に関係するため早めの加入がおすすめです。

低解約返戻金型終身保険を利用して貯める

「解約返戻金」とは、生命保険の解約をした場合に受け取れるお金のことです。解約返礼率が100%を超えるものは、支払った保険料よりも解約時に受け取れるお金が多いことになります。

「低解約返戻金型終身保険」は、通常の終身保険よりも解約返戻金が抑制される期間がある代わりに、毎月の保険料が割安に設定されています。また、払込期間が終了すると解約返礼率が上昇します。

私はこの方法で学資を貯めています。払込期間から解約するまでの期間が長いほど返礼率が高くなるので、払込期間を10年で設定しました。

参考までに、私が10年前に加入したあいおい生命の「積立利率変動型終身保険」の場合、11年目以降の解約返礼率は103.5%以上となっています。5年前に加入したAIG富士生命の「無配当低解約返戻金型終身保険」の11年目以降の返礼率は102.9%以上となっています。同じ10年払いの似たような保険ですが、私が加入している保険を比較すると、あいおい生命の保険の方が返礼率も高く死亡保障額も多く魅力的です。

加入時期や契約者の年齢・健康状態によって補償内容や、解約返礼率、月払いの金額など変わるので、加入する時期に合わせて一番ベストな保険を選びましょう。

例)私が加入した低解約返戻金型終身保険の死亡保障額 

     一契約あたり250万円(あいおい生命)

     一契約あたり200万円(AIG富士生命)

保険料払込期間中に解約した場合は、払い込んだ保険料の70%しか戻ってこないので無理のない金額で加入しましょう。

契約者に万が一のことがあった場合には死亡保険金が受け取れ、教育資金が不要になった場合は継続して終身保険として持ち続けたり、年数が経てば経つほど解約返礼金額が上がり解約時の受け取る金額が増えるので貯蓄としてもおすすめです。

銀行に預ける

低金利でほとんど増えないために、ただ銀行に預けているだけではもったいないです。しかし、塾代などのまとまった支出が必要になることもあるので、預貯金で少し手元に置いておくのもいいかもしれません。

教育費をためていく上での問題点

①親の収入が上がりづらい
②教育費も年々値上がりし、教育費が足りない
③晩婚化による悪循環「親の介護と教育資金の準備が重なる」

教育資金の準備は先送りせず、こつこつと早めにとりくみましょう!子供の成長は待ってくれません。

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